大宏園|Daikouen

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実例

東京都 K邸

東京都目黒区K邸の庭

雑木の下の園路を歩くと
四季折々の山野草が眺められる

隣家が近接した幅3メートルの目黒の敷地が雑木の庭に

「株立ちの落葉樹が好き」という要望を受けたのですが、庭は、3メートルの幅しかない細長い形状。最初、「隣家との境界は、生け垣で目隠ししたい」という強い要望があったのですが、日陰だったこともあり、ウッドフェンスで目隠しにすることを提案しました。その結果、雑木を植えるスペースを確保し、株立ちのヤマモミジやヤマボウシ、ツリバナ、コハウチワカエデ、ヒメシャラなど、狭いスペースに10本以上の雑木を植えています。

狭いスペースに多くの樹木を植えても、ごちゃごちゃした印象にならないのは、樹形がすっと高く伸びた雑木を厳選しているから。そのなかでも、コハウチハカエデやオオモミジは100%山採りで、時間をかけて選んだフォルムです。山に生えている場所にもよるのですが、この庭では、下枝がなく、横幅がない樹形のものを選びました。ヒメシャラも高さがあり、細長い樹形なので、狭い庭に合う雑木のひとつです。

雑木の下の園路は、真砂土のたたきに仕上げました。最初はベージュ色ですが、水をよく吸い込むので、いい感じに汚れ、施工後すぐに何年も経ったような味わいを庭にもたらします。

雑木の株元には、ギボウシやクリスマスローズなど日陰の庭でも育つシェードプランツをはじめ、クマガイソウやイワシャジン、エビネなどの山野草を植えました。雑木の庭には、鮮やかな主張しすぎる花ではなく、地味な色合いのものが似合います。四季折々、庭のどこかで花が咲いている、そんな風に植えました。

2世帯が暮らすKさんのお宅(東京都目黒区)は、家族みんなの部屋が庭に面しています。そこで、家族が集まるリビング前に吐き出しと同じ高さに、デッキを設けました。デッキには、腐食に強く長持ちするウリン材を使用。リビングの正面には、デッキの高さにそろえた花壇と立水栓を設けています。そのため、手入れが抜群に楽で、かつ、部屋の中にいながらにして花壇に咲く草花を眺めることができます。また、家族の誰の部屋の窓からもデッキに出入りしやすいように、各部屋の前にはデッキへと繋がる一連の縁側を設けてあります。「こんな狭い庭が雑木林みたいになるなんて!」ととても喜んでいただいています。