デッキに落ちるヤマボウシの木陰が心地よい

Hさんのお宅の前は、車通りのある道路です。そこで、「子どもを安心して遊ばせる場所がほしい」と要望を受け、フェンスで囲ったデッキスペースをデザインしました。デッキやフェンスに用いたのは、丈夫なイペという木材です。

デッキスペースの入り口に設けた小さな扉を開けると、掃き出し窓の高さに合わせたデッキとその周囲の園路や植栽スペースが見えます。デッキは高さがあるので、小さな子どもが危なくないように段差をつくりました。ステップには腰かけることもでき、庭を眺めるにも最適です。

デッキに木陰を落としているのは、ヤマボウシですが、デッキの一部をクランクさせて植えこんでいます。使い勝手や見栄えを考えて自由にデザインできるのは、既製品のデッキにはないメリットです。デッキのそばには必ず水場を設けるようにしています。水遊び、バーベキュー、草花の手入れに重宝だからです。園路は真砂土のたたき仕上げにしました。真砂土のたたきは吸水性があるため、次第に色が落ち着き、自然と庭に馴染んでいきます。施主からの要望を叶えながら、その一歩先の提案をプロとしていくことが大事だと考えています。

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